熱が出た。
仕事の終わり際、頭がぼーっとしてきて歩くとフワフワする。追い打ちをかけるように咳も出てくる。熱を測るが、まだ平熱の範疇だったので熱が出てしまった場合に備えて色々と食材や飲み物を買ってきた。
仕事には一切集中出来なかったが、案外冷静に行動出来たと思う。熱は順当に上がっていき、発熱と呼べるくらいまでになった。つまり、病人の出来上がりである。
悪寒などは特になく、汗がかなり出る。割と弱いウイルスなのかもしれないが、油断せずに毛布を体に巻いて寝た。めちゃくちゃに汗が出た。が、体温は別に下がってない。というかもう一度巻いたらまた汗が出始めたので、絞り出しきれてない感じがする。
熱が出ると、頭が茹だる。冷えピタを買い忘れたのは割と致命的だったので、ウーバーとかで買おうかなと思う。
熱が出ると、思考の整理がしたくなる。39度の熱が出た時よりかはずっとマシなので、思考の振り返りみたいなものをする余裕が出来る。
そういえば昨日はクリスマスだった。コンビニの前ではチキンやケーキを売ってる店員がいた。トナカイの着ぐるみを着ている人と、サンタのコスプレをしている人が売り子をやっていた。
何となく偏見でトナカイが男で、サンタが女だろうと思ったら、別にそんなこともなくどちらも男だった。
ならどうやって決めたのだろう。
少なくとも私はトナカイはやりたくないと思ったが、着ぐるみなので全身が覆われ、かなり暖かそうだった。逆にサンタは割と肌が見えていた。何故だ?
ノータイムでトナカイを取りにいったのか、先着順なのか、数日・数週前から決まっていたのか、そこに至る過程を色々と考えたが、どうも全部しっくりこない。
ただ、そこにトナカイの着ぐるみとサンタのコスプレがいるという到達点は変わりない。「今私は過程ではなく、結果を見ているのだなあ」と思った。
人通りが多いのもあり、チキンは割と売れていた。逆にケーキはそうでもなかった。
ケーキは主食ではないのでケーキのほうが売り切れるペースは遅いだろう。そもそも、クリスマスは割と沢山食べる日だ。ケーキまで逆算して買うくらいなら、チキンだのサラダだの、なんかそれっぽいのを適当に買った方が良い。
ここまで書いて、今年のクリスマス、本気でらしいことしてないなと気付く。
まあ、そんなクリスマスもあって良いだろう。
トナカイの着ぐるみを見た。サンタのコスプレを見た。
これが今年のクリスマスなのだった。